| セントジョーンズワート関連情報 |
| ストレス・うつ対策情報 |
| セントジョーンズワート製品 |
|
HP更新日 : 2008年 5月 9日 (金)
セントジョーンズワート利用上の注意点
2000年に厚生労働省から 『セントジョーンズワート と医薬品の相互作用についての注意喚起』
の通達があった。以下の医薬品を摂取している場合、セントジョーンズワートの摂取によって、その医薬品の効果が減少するおそれがあるとのこと。
・抗HIV薬 ・強心薬 ・免疫抑制薬 ・気管支拡張薬 ・血液凝固防止薬
・経口避妊薬 ・抗てんかん薬 ・抗不整脈薬
※『塗り薬などの外用薬』 『医薬品を使用してない方』 は問題ありません
※詳しくは以下参照
厚生労働省資料 平成12年5月10日
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)と医薬品の相互作用について
1.セントジョーンズワート(St John's Wort,和名:セイヨウオトギリソウ)を含有する製品を摂取することにより、薬物代謝酵素が誘導され、インジナビル(抗HIV薬)、ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制薬)、テオフィリン(気管支拡張薬)、ワルファリン(血液凝固防止薬)、経口避妊薬の効果が減少することが別記1のとおり報告されている。
2.我が国においても、最近、いわゆる健康食品としてセントジョーンズワート含有食品(以下「SJW含有食品」とする。)が流通しており、このような相互作用による健康被害の発生は現在まで報告されていないが、セントジョーンズワート含有食品との併用により効果が減少するおそれの高い別記2の医薬品については、添付文書を改訂して、本剤投与時はセントジョーンズワート含有食品を摂取しないよう注意する旨を記載し、医師・薬剤師等の医療関係者に情報提供するよう当該医薬品の製造業者等に対して指示した。
3.また、セントジョーンズワート含有食品の表示や説明書において、セントジョーンズワートを含む旨を明示するとともに、医薬品を服用する場合には本品の摂取を控えるなどの注意を表示するよう、各都道府県、各検疫所、関係団体を通じ、関係営業者等に周知、指導した。
4.別記2の医薬品を服用中でSJW含有食品を摂取している患者は、セントジョーンズワート含有食品の急な摂取中止により好ましくない症状が現れるおそれがあるので、十分な注意を払いつつSJW含有食品の摂取を中止する必要がある。
また、別記2以外の医薬品についてもSJW含有食品の薬物代謝酵素誘導により影響を受ける可能性があることから、医薬品を服用する際にはSJW含有食品を摂取しないことが望ましい。
5.なお、以上の情報については厚生省ホームページ(http://www.mhw.go.jp)においても掲載している。
(別記1)
セントジョーンズワートと医薬品との相互作用について
セントジョーンズワート(学名:Hypericum perforatum,和名:セイヨウオトギリソウ)は、主にヨーロッパから中央アジアにかけて分布している多年生植物である。これを含有する製品(SJW含有製品)は米国や欧州で広く流通しているが、これらを摂取することにより薬物代謝酵素であるチトクロームP450、特にサブタイプであるCYP3A4及びCYP1A2が誘導されることが知られており、医薬品との相互作用について次のような報告がある。
(1)インジナビル(抗HIV薬)との相互作用について
インジナビルは主にCYP3A4で代謝を受ける薬物であり、SJW含有製品との併用により血中濃度が低下することが、米国国立衛生研究所(NIH)の研究によって報告されている。本報告によると、18歳以上の健常者8人にインジナビルを投与し、投与開始3日目から、セントジョーンズワート含有製品(抽出物300mg含有)を1日3回摂取した結果、セントジョーンズワート含有製品摂取開始2週間後のインジナビルの血中濃度が、非併用時に比べてAUC(0〜8)は平均43%低下し、Cmaxは平均28%低下していた。
また、本報告においては、HIV感染者においては血中濃度の低下により耐性が生じる危険性があることから、インジナビルの投与を受けている場合にはSJW含有製品を摂取すべきではなく、CYP3A4で代謝される他のHIVプロテアーゼ阻害薬、非核酸系逆転写酵素阻害薬投与時においてもセントジョーンズワート含有製品の摂取を避けることが適当であると言及されている。
(2)ジゴキシン(強心薬)との相互作用について
ジゴキシンは主にCYP3A4で代謝を受ける薬物であり、セントジョーンズワート含有製品との併用により血中濃度が低下することが、ドイツでの研究によって報告されている。本報告によると、健常者25人をプラセボ群(12人)とSJW含有製品摂取群(13人)に分け、ジゴキシンを5日間投与してジゴキシンの血中濃度が定常状態となったところで、プラセボ又は市販のSJW含有製品(抽出物300mg含有)を1日3回摂取した結果、セントジョーンズワート含有製品摂取開始10日後のジゴキシンの血中濃度が、プラセボ群に比べSJW含有製品摂取群ではAUC(0〜24)は平均25%低下し、Cmaxは平均26%低下していた。
(3)シクロスポリン(免疫抑制薬)との相互作用について
シクロスポリンはCYP3A4で代謝を受ける薬物であり、セントジョーンズワート含有製品との併用により血中濃度が低下した臨床例がスイスで2例報告されている。
一例は末期虚血性心疾患のため11ヶ月前に心移植した61歳男性で、もう一例は末期虚血性心疾患のため20ヶ月前に心移植した63歳男性の例である。いずれの症例においても、移植後、シクロスポリン、アザチオプリン等の免疫抑制剤の投与でコントロールされ、シクロスポリン濃度は安定していたが、市販のSJW含有製品(抽出物300mg含有)を1日3回摂取したところ、摂取開始3週間後にシクロスポリンの血中濃度の低下が見られ、生検の結果、急性拒絶反応が観察された。両症例とも拒絶反応を疑わせる他の要因は見あたらず、セントジョーンズワート含有製品の摂取を中止したところ、シクロスポリンの血中濃度は回復した。
(4)その他の医薬品との相互作用について
いずれも海外における研究であるが、主にCYP3A4及びCYP1A2で代謝されるワルファリン、主にCYP3A4で代謝される経口避妊薬、主にCYP1A2で代謝されるテオフィリンについて、セントジョーンズワート含有製品との併用により血中濃度の低下又は作用の減弱が見られた症例が報告されている。
(参考文献)
1) Piscitelli SC, Burstein AH, Chaitt D, Alfaro RM and Falloon J. Indinavir concentrations and St John's wort. Lancet 2000; 355: 547- 548.
2) Johne A., Brockmoller J, Bauer S, Maurer A, Matthias L and Roots I. Pharmacokinetic interaction of digoxin with an herbal extract from St John's wort (Hypericum perforatum). Clin. Pharmacol. Ther. 1999; 66 (4): 338-345.
3) Ruschitzka F, Meler PJ, Turina M, Luscher TF, Noll G. Acute heart transplant rejection due to Saint John's wort. Lancet 2000; 355: 548-549.
4)E Ernst. Second thoughts about safety of St Jphn's wort. Lancet 1999; 354: 2014- 2015.
(別記2)
| 成分名 |
商品名 |
薬効分類 |
| 硫酸インジナビルエタノール付加物 |
クリキシバンカプセル(萬有製薬) |
抗HIV薬 |
| メシル酸サキナビル |
インビラーゼカプセル(日本ロシュ) |
抗HIV薬 |
| メシル酸ネルフィナビル |
ビラセプト錠(日本たばこ産業) |
抗HIV薬 |
| リトナビル |
ノービア・カプセル100mg (ダイナボット)他 |
抗HIV薬 |
| アンプレナビル |
プローゼカプセル(キッセイ薬品工業) |
抗HIV薬 |
| エファビレンツ |
ストックリンカプセル200(萬有製薬) |
抗HIV薬 |
| ネビラピン |
ビラミューン錠200 (日本ベーリンガーインゲルハイム) |
抗HIV薬 |
| メシル酸デラビルジン |
レスクリプタ錠200mg (ワーナー・ランバート) |
抗HIV薬 |
| ワルファリンカリウム |
ワーファリン錠1mg(エーザイ)他 |
血液凝固防止薬 |
| シクロスポリン |
サンディミュンカプセル25mg (日本チバガイギー) サンディミュン注射液 (日本チバガイギー)他 |
免疫抑制薬 |
| タクロリムス水和物 |
プログラフカプセル0.5mg (藤沢薬品工業) プログラフ注射液5mg (藤沢薬品工業)他 |
免疫抑制薬 |
| エチニルエストラジオール・ノルエチステロン |
エリオット21(明治製菓) シンフェーズT28 (日本モンサント) ノリニールT28(科研製薬) オーソM-21(ヤンセン協和) オーソ777-28(ヤンセン協和)他 |
経口避妊薬 |
| エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル |
トリキュラー21(日本シエーリング) リビアン28(山之内製薬) トライディオール21 (日本ワイスレダリー) アンジュ28(帝国臓器製薬)他 |
経口避妊薬 |
| エチニルエストラジオール・デソゲストレル |
マーベロン28(日本オルガノン)他 |
経口避妊薬 |
| ジゴキシン |
ジゴシン錠(中外製薬)他 |
強心薬 |
| ジギトキシン |
ジギトキシン錠「シオノギ」0.1mg (塩野義製薬)他 |
強心薬 |
| メチルジゴキシン |
ラニラピッド錠(日本ロシュ)他 |
強心薬 |
| テオフィリン |
テオドール錠50(三菱東京製薬)他 |
気管支拡張薬 |
| アミノフィリン |
ネオフィリン錠(サンノーバ) ネオフィリン注(エーザイ)他 |
気管支拡張薬 |
| コリンテオフィリン |
テオコリン錠(サンノーバ)他 |
気管支拡張薬 |
フェニトイン、フェニトインナトリウム 及びフェニトイン配合剤 |
アレビアチン細粒(大日本製薬)他 |
抗てんかん薬 |
| カルバマゼピン |
テグレトール細粒(日本チバガイギー) 他 |
抗てんかん薬 |
フェノバルビタール及び フェノバルビタールナトリウム |
フェノバール10倍散(藤永製薬) ルピアール坐剤50 (エスエス製薬)他 |
抗てんかん薬 |
| ジソピラミド及びリン酸ジソピラミド |
リスモダン(アベンティスファーマ) 他 |
抗不整脈薬 |
| リドカイン |
静注用キシロカイン2% (藤沢薬品)他 |
抗不整脈薬 |
| 塩酸アミオダロン |
アンカロン錠100(大正製薬) |
抗不整脈薬 |
| 硫酸キニジン |
硫酸キニジン錠(日研化学)他 |
抗不整脈薬 |
| 塩酸プロパフェノン |
プロノン錠100mg(山之内製薬)他 |
抗不整脈薬 |
|
 |